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ハッカ油は赤ちゃんの虫除けに使える?使う時の注意点と意外な活用法

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気温があがってきて、そろそろ虫さされが気になる時期ですよね。赤ちゃんのいるご家庭では、蚊の対策に困っているのではないでしょうか。

赤ちゃんは体温が高く、汗っかきなので、大人よりも蚊に刺されやすいです。しかも肌が弱いですから、刺されると腫れたり、水泡ができたりすることも。かゆいと自分で手が届くところは掻きむしってしまうので、とびひになる恐れもあります。

でも、市販の虫除けスプレーは体に害がありそうで、赤ちゃんに使うには心配ですよね…

そんな時に使っていただきたいのが「ハッカ油」の虫除けスプレー。天然由来の虫除け成分なので、赤ちゃんでも安心です。

この記事では、
「ハッカ油は赤ちゃんに使っても大丈夫?」
「ハッカ油を赤ちゃんに使う時の注意点は?」
「スプレー以外の便利な使い方は?」
の三つについて詳しくまとめました。

ハッカ油は赤ちゃんに使っても大丈夫?


先に結論を書いてしまいましたが、ハッカ油は赤ちゃんに使っても大丈夫です。

詳しく調べたところ、ハッカ油の原液を赤ちゃんの肌に触れさせるのはNGですが、薄めたハッカ油であれば問題ありません。

市販の虫除けスプレーには「ディート」という化合物が使用されており、最近の研究では「重度の神経障害や皮膚炎などを起こす危険性」が指摘されています。アメリカやカナダでは子供への使用が厳しく制限されました。

元々、ディートは兵士用に米軍で開発されたものであり、赤ちゃんや小さなお子さんに使うには副作用が強すぎるのです。

日本でも平成17年に、厚生労働省から以下の使用制限が義務づけられました。

  • 6カ月未満の乳児には使用しない
  • 6カ月以上2歳未満は1日1回
  • 2歳以上12歳未満は1日1~3回

 
ディートは大人にとっても体に良くない成分が入っています。スプレーした部分を舐めてしまう危険性もありますし、2歳未満の子供には使うべきではないと思います。

その点、純粋なハッカ油は食用にも使えるので、きちんと薄めていれば間違って舐めても大丈夫。安心してスプレーすることができますね。

と、ここまで「赤ちゃんに使用しても大丈夫」という前提で話を進めました。

しかし、ハッカ油は大人でも用量を守らないと、肌荒れを起こすことがあるアイテムです。そもそもハッカの香りは刺激が強いので、赤ちゃんによっては嫌がる場合もありますからね。

ハッカ油を赤ちゃんに使う時には、いくつか注意しなければいけない点があります。合わせて見ていきましょう。

ハッカ油を赤ちゃんに使う時の注意点は?

以前、私はこのブログでハッカ油スプレーの作り方を紹介しました。

ハッカ油虫除けスプレーの簡単な作り方!レシピによる違いも教えるよ最近、暖かい日が増えてきましたね。キャンプやバーベキューなどのイベントが楽しみですが、蚊による虫さされが気になる時期でもあります。 ...

こちらの記事で紹介したレシピは以下のとおりです。

  • ハッカ油…20〜60滴
  • 無水エタノール…10ml
  • 精製水…90ml

ですが、赤ちゃん用にハッカ油スプレーを作るのであれば、通常よりも少なめの10滴で作るようにしてください。

※心配であればもっと減らしても構いませんが、減らしすぎると虫除け効果がなくなるので難しいところですね…

作った虫除けスプレーは、まずお母さんかお父さんがつけてみて、赤ちゃんが嫌がらないかどうかを確認してみてください。

もしも問題がなさそうであれば、実際に赤ちゃんにも使ってみましょう。

ただし、ここで注意していただきたいことがひとつ。

赤ちゃんの肌に直接スプレーを吹きかけてはいけません。

ハッカ油は人体に優しいとされていますが、まだ肌の弱い赤ちゃんにとっては炎症の原因になる可能性があります。

ベビー服やベビーカーなどに振りかけて使用するようにしましょう。ハッカ油の虫除け効果は「匂い」によるものなので、それでも十分な効果が期待できます。

また、ハッカ油虫除けスプレーの持続時間は1〜2時間と言いますが、赤ちゃんは新陳代謝が活発なぶん汗を多くかき、そのぶん効果が消えるまでの時間も短いです。たとえ1時間が経っていなくても、ハッカの匂いが薄れたらこまめにかけ直してあげてください。


最後にチェックしていただきたい点は、購入したハッカ油に「食品添加物」の表記があるかどうかです。ハッカ油には「飲める」ものと「飲めない」ものがあるので、万が一のことも考えて「飲めるハッカ油」を選んでください。

ご自身での判断が難しい場合には「健栄製薬株式会社のハッカ油P 20ml」をおすすめします。

パッケージにしっかりと【食品添加物】が記載されているので安心ですね。商品紹介にも「紅茶やリキュールの香りづけに」と書いてあります。

スプレー以外の便利な使い方は?


赤ちゃんのいるご家庭でハッカ油を使う場合、合わせて知っていただきたい使い方があるので、こちらもお伝えしますね。

じつは、ハッカ油は「鼻づまり」の対策にもなるのです。ハッカの匂いを嗅ぐとスッキリするので、大人の花粉症にも効果があると書籍で紹介されていました。

大人であれば原液を鼻の下に垂らしても大丈夫なのですが、赤ちゃんに使用する場合には工夫が必要です。

蒸しタオルを作ってそこにハッカ油を1滴垂らし、それを赤ちゃんに嗅がせてあげてください。

ハッカ油には抗菌作用があるので、鼻の中の腫れを軽減してくれたり、鼻水のつまりを出やすくしてくれる効果も期待できます。リラックス効果もあるので、興奮状態の赤ちゃんも落ち着いてくれるかもしれません。

※ただし、匂いの好みには個人差があります。嫌がるようであれば合っていないので、使用を中止するようにしましょう。

まとめ

ハッカ油虫除けスプレーは、赤ちゃんのいるご家庭でこそ採用していただきたいアイテムですね。私には生まれてちょうど半年の甥っ子がおり、姉にハッカ油スプレーを紹介したところ、とても喜んで使ってくれるようになりました。

最後にもう一度繰り返しますが、原液をそのまま使用することだけは避けてください。必ず濃度を薄めて、直接肌に触れないような使い方をしましょう。

ハッカ油は「天然由来だから100%安全に違いない!」というわけではありません。用法・用量を守って安全に赤ちゃんの虫除け対策をしてくださいね。